
- 公開日時
- 2025/03/09 21:52
- カテゴリ
- 積雪期登山
藤無山 山スキー
- 場所
- 兵庫県 藤無山
- 日程
- 2025年3月9日
- メンバー
- 田路会長、塚本、杉田、桑名、金田 (他1名)
先週雨で泣く泣く断念した藤無山にスキーで行ってきました。メンバーは田路さん、りかさん、かんちゃん、塚本、そしてはりま山スキークラブのつぼっち。
短いルートなので楽々易しいスノーハイクのつもりの企画だったけれど、兵庫の山スキーを舐めたらあかん。非常に長い一日となってしまった。そして長い報告となってしまったので暇があるときに興味があれば読んでください(笑)
車2台で行き、大屋スキー場までの道で一台をデポ。それからスキー場へ。第一リフトは動いておらず、第2リフトから。最初は楽々林道スタート。途中登山道に折れる道もあったけれど、林道の歩きやすい道を進んでいるうちに、林道なくなり、傾斜のきついトラバースに。それでも雪が道についているときなら大したことない道かもしれないけれど、うっすら積もった雪の下にはカチコチのアイスバーン。ときに雪がかんでくれるけど、ときにするると滑る。ストックにめちゃくちゃ力を入れ、腕の力で前に住むいう力技。気を抜くと滑って下に落ちてしまう。何とかみんなで無駄に筋力を使い、雪の状態の良い平坦な場所まで行くけれど、その後も結局急斜面を登らないことには山頂への尾根には出られない。アイスバーンでない場所はサクサク歩けるのに、急にアイスバーンになると、ずれ落ち、進まない。少し登ったところでつぼっちが2回ほど滑って転がり落ちる。幸い下は平坦でアイスバーンじゃなかったので止まる。笑いごとで済ますけど、これが本当に止まらず下まで落ちてしまったら笑えない。よく滑るこの斜面を登り切れるとは思えず、ひとまず登山道の分岐まで戻ることにする。
登山道の方は決して平たんではないけれど、さっきのアイスバーンのトラバースよりは多少マシ。さっきのトレーニングにより、少しコツをつかんだ?みんなはさっきよりはサクサク登っている。何しろ雪がマシ。アイスバーンとトラバースは山スキーの敵だ、と思う。それでもところどころ悪いところが出てきて、みんなするりと滑っては転がって苦労する。私も何度も滑り落ち、雪まみれ。滑る恐怖で一歩足を踏み出すことが怖くなった。どうしようかと思いながらも尾根まであともう少しと、みんな様々な思いで、尾根を目指し、なんとかたどり着く。 尾根になると、大分歩きやすかった。滑ることを気にせず歩けるって素晴らしい。
山頂までの道すがら、今日貧血で体調不良だったりかさんが、体力の限界を説明してくれる。山頂を目指さないので、休みながら自分のペースで行き、折り返してきたみんなと合流すると言う。そういう判断を自分で下せるのはすごいなと思う。りかさんの客観性と判断力はいつも素晴らしい。
みんなでお昼を食べてから、山頂へGO!空が青くなってきて、樹氷のきらめきや、風で舞い散る姿が美しい。サクサクと歩き、ああ、こういう山スキーをするつもりだったよ、とみんなに叫びたい気持ち。雪もほどよく沈み、とっても楽しい山スキーだ。
最後、田路さんがかんちゃんに登頂までのフィナーレを譲る。かんちゃんを先頭に山頂へ。
藤無山の山頂の札は、藤のみしか頭を出していなかったが、とりあえずみんなで写真撮影。
そうして、シールを剝がし、スキーで降りながらりかさんと合流しようかと少しトラバースで滑り降りながら元来た道へ降りていく。途中降りすぎたのでエッジを効かせトラバースで少し登った個所があったのだが、そこがかなり急傾斜だったため、足を滑らせたつぼっちがかなり下まで滑り落ち木にぶつかり止まる。衝撃も強くなかなか起き上がれない状況だったので、かんちゃんと塚本でそこを降り、つぼっちの方へ向かう。上の方にいた田路さんはりかさんを迎えに行くことになり、ここで2班に分かれる。わかっていることはここからトラバースで林道まで降りること。ツボ足でもアイゼンなしに登ることは危険かと思ったので、スキーでトラバースで降りていくことにする。そこからはひたすらヤマップを見ながら、方角と筋を間違えないように、あと崖に気を付けながら降りていく。ドキドキしながらとりあえず日があるうちに降りなければ、という精神で間違えないように慎重に降りていく。
最後は小さな沢を渡る。その先に2本のスキーシュプールが見えた。
ひょっとしてと思い先を急ぐと、遠くに青い田路さんのジャケットが見えた。おーいと叫ぶとちゃんと声が返ってきて、隣にりかさんのジャケットも見えた。ああ、無事たどり着いたのだと思った。
合流し、そこからはゆる~い林道。時に歩きながら降りていく。少し長いなと思うけれど、先ほどまでの不安を考えればなんてことない。最後にスキーで歩くのが難しいゾーンにたどりついたとき、スキーを脱いだ。その途端、ズボッと足がひざ下まで雪に埋まる。その時はまさにスキーありがとう!と心から言いたい瞬間だった。
何はともあれ、全員無事に下山。こんな山行の予定じゃなかったけど、終わってしまえば良き思い出、良きトレーニング。反省すべきは、ちゃんとクトーを入れておくべきだった、もしくはこんなコンディションならアイゼンもあった方がよかったのかも。 いろんな思いは人それぼれあるかもしれないけれど、この経験を次に活かせたら、苦労もしたかいあったな、と私は思う。
みなさま、お疲れ様!そしてお付き合いありがとうございました!