
- 公開日時
- 2025/02/12 12:47
- カテゴリ
- 積雪期登山
大山八号尾根
- 場所
- 鳥取県 大山
- 日程
- 2025年2月11日
- メンバー
- 武田、杉田、河岸、森
2025年2月11日火曜祝日 大山の八号尾根に行ってきました。
リベンジです。 メンバーは武田、森、杉田、河岸でした。
約2ヶ月前の12/21、行動時間16時間にも関わらず敗退を期した八号尾根。
前泊の宿で、4人ともたぎる熱い想いを胸に他言できない話を散らかして翌日に備えました笑
出発は4:40 寒波の積雪で「どれくらいのラッセルになるだろう」とみな不安を口にしながらも杉ちゃんはやる気満々にブルドーザーモードに入っていました。
神社の後から小屋まで脛〜膝程度のラッセル。 埋もれたトレースを外さなければ問題ありません。
6:03元谷避難小屋到着 中は満員の宿泊者でごった返していました。 西稜に行く方、一般登山者の方、さまざまでした。
余談ですが頂上避難小屋で泊まって日の出を見ると言うのが流行ってるみたいです。
話は戻り、、 小屋でガチャ類をつけ、河岸と森さんはスノーシュー、武田さんと杉ちゃんはわかんをつけて6:40出発です。
我々4人は目的の取付きへ行く行者谷の堰堤を詰めていきます。 前回は堰堤の乗越や迂回に時間がかかったのに今回は全て埋まって難なくスルー。そしてスノーシュー様様です。
中盤から取りつきまで雪崩の跡がはっきりありました。 昨年の雪崩事故が起きた場所と理解しながら慎重に進みます。
武田さんは雪崩リスク回避のためにラッセルで小さな稜から登ります。 他3名は雪崩跡が固くしまってて歩きやすいのでそちらをチョイス。九十九折りに詰めていきます。
雪崩対策のために1人ずつトラバース。 全員が雪崩に巻き込まれないように教科書通り時間と量(人数)を調整します。(言ってみたいだけ)笑
取付きに8:10到着。予定より20分早く到着です。
アイゼンに履き替え武田さんからスタート、と言っても変わらずラッセルラッセル。
コンディションはバフバフの深雪の中にすこーしだけ固くなった古い湿雪を足がかりにします。 とろこがどっこい、その湿雪がないところはいくら踏んでももがいても足が上がらない。 足が沈むと目の前の斜面は身長くらいの高さになってさらに登りにくくなる。 目の前の雪壁を崩しても難しい。
そう言う時は足がかりになるところになんとか足をかけて、片手はアックス、片手は腕を雪にぶっさしてクライミングさながらのムーブで登っていきます。
武田さんは先頭なのにスイスイ上に。 後列組(一名除いて)河岸と杉ちゃんは「俺もラッセルさせろ」と言わんばかりに武田さんに交代を要求するも武田さんは見せ場を譲らず笑
たぎる漢 杉ちゃんに至ってはラッセル先頭に立てど、すぐにへばって交代笑 後列のペースは退屈&男らしく見せ場を作りたいと思ったのでしょう。 トレースばかり歩いてきた男には深雪が無慈悲に行く手を阻みます笑
そんなことを繰り返し息をあげながらみんな笑顔で気がつけば標高1450m付近へ。 前回敗退を決めたのは16:30。 今回は10:00ごろに通過しました。 杉ちゃんのラッセルも要領を得たようで早くなりました。
視界はホワイトアウトで、たまに視界が抜ける程度です。 夏道は登山者の行列が見え、楽しそうな笑い声まで聞こえてきます。 反対の西稜にも3PTほど見えました。 八号尾根では1PTも後続なし。
ですが順調順調♪
夏道の八号目に合流を13:00に予定していたのであと200m。 朝からイケるイケると言っていた言葉が確実なものに見えてきました。
11時すぎ、ナイフリッジに到着 降雪のおかげでナイフにはなっていないものの、右側雪庇、左側奈落とやはり嬉しくないコンディションでした。 使わないかなと思ったロープ、 フリーで行こうとする武田さんを静止して、ここは確保。笑
先頭武田さん、アッセンダーの河岸、杉田。 森さんはロープ確保で進む。 ここでアクシデント発生。 森さんがピッケルを奈落へ落として谷底へ。 ナイフリッジを終えた後、杉ちゃんのMIZOを一本借りて仕切り直し。
その間、河岸はラッセルのため、次の壁へ。 、が何手目かの時に違和感。
ピッケルが刺さらない、、、 岩肌が出てくる、、、
と先ほどまでと違うコンディションの岩と雪のミックス壁に取り付いていたことに気づきました。 壁の高さは約15mすでに4-5mあたり。 しかもフリー。
わたし、、、
「楽しい」と感じてしまいました笑
アイスほどではないにしろ、アックスをかけて登る感覚、足は岩と雪、少しピリっとしましたが落ち着けばなんともない壁。 なので難なくクリアでした。
次にロープを結んで杉ちゃんリード。河岸がフリーで行ったのに負けれないとのこと笑
たぎる男 杉ちゃんも難なくクリア。 高級スノーバーも役に立ち、支点確保で森さんをフォロー。 確保の最中に武田さんはなぜかフリー笑
結局ここが唯一のプチ核心でした。
ロープをしまい一旦休憩。 森さんがシャリバテ?ですこし疲れが見えたので整えました。 武田さんも雪に手を突っ込んでラッセルしているので冷えた手袋を変えます。
杉田はネックウォーマーもなし、首元、耳たぶを吹きっさらしスタイルで余裕です笑
視界は相変わらずホワイトアウトです。尾根の最終はブッシュも雪庇もなく、なだらかな地形なので方向がわかりにくく難儀しました。 最後30mは杉ちゃんにヴィクトリーロードを譲ることになりました。 ブルドーザー杉田の本領発揮です!
が、
5mで燃料切れ。 軽4杉田に改名されました笑
12:45ごろ 最後は武田さんと河岸で夏道にゴール。 遅れることなく森、杉田もゴール。
無事にリベンジを果たし、ハイタッチで喜び合いました。 杉ちゃんとの会話で、 会長の『とりあえず行け』とLINEグループでの『ええぞええぞ』は励みになるねぇと。 おかげさまで深雪に突っ込んでいけました。
帰りは銭湯と杉ちゃんおすすめの鍋を食べて無事帰路へ。
決して楽ではないコンディションで踏破できた喜びとやっぱり一緒に行く楽しい仲間と登れたことが感極まります。 山は楽しい! そう思えた1日でした。